EMPEROR エンペラー

こんにちは。電動メタル伝道師　メタル・バイブレーターJerichoです。

北欧ノルウェーを中心とした〝Black Metal ブラック・メタル〟
ファッションとして髑髏や十字架、悪魔や殺人を用いているのではなく、
本物の悪魔崇拝者なのだそうだ。



このエンペラーのメンバーもインナー・サークルという
悪魔崇拝とその思想を実践する地下団体に属しているらしく、
バンドの中心人物であるサモスという男が
MEYHEMというバンドのリーダー、ユーロニモス殺害事件で
捕まったりしている。
結局釈放されたのだが、またまた教会放火の嫌疑で再逮捕・・・
とか、よくも作品を発表できたものだと感心する。

そしてその音楽性は禍々しいこと極まりない。

凶暴にして荘厳、凶悪にして凄烈。
おびただしい暴虐性と叙情性の狂気の融合。
奇跡的な整合性に満ちた破壊衝動と構築美。

高度な皆殺し感に加え、「叙情性の豊かさ」これがポイント高い。
ここまで殺人臭を発散しておきながらこの気高さと威厳はなんなのか？
ただの轟音爆音ならここまで感心はしないのだが、
メロディック・・・というのでもない、まさに叙情性。
破滅的美旋律代替不可能な一品。

ずっと聴いてると、とてつもなく凶悪で重大な事件に立ち会っているような、
または儀式の名を借りた、陵辱殺人の目撃を強制させられているような、
下々の民衆が狂乱しかねない悪事の片棒を担がされているような
そんな錯覚に捕らわれる。

昔の映画などによくある古い演出で、（今もあるかな？）
画面中央に人物が立ち尽くし、バックがぐるぐる回る・・・
というのがあるが、あんな感じ。

立ち尽くす自分の周りを、悪魔主義者たちが
凶悪暴虐拷問殺人思想音楽を吐き散らしながら
ぐるぐる回っとるのですよ。




ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる・・・
回るのだよ。これは「くる」わ～。

もちろん周りは青空なんかではないぞ。
暗黒にして闇黒、漆黒の闇ですよ。

　
 
↑メロディック・デス・メタルとはレベルの違うばちあたりな印象です。