初詣

まさに魂の安息。1月2日、帰省ついでに初詣に行ってきた。
（下の写真と本文は関係ありません）

帰省した先、地元のJ寺に参拝したのだが、
そこは小学生の頃よく遊び場にしていた所で、
この期におよんで初詣など実は考えてもいなかった。
ところがいつだったか、
地方の三十三観音霊場である事に気づいたため、
それならば、と今回赴くに至ったのだった。

その日実家に着き、荷物を置いてそのまま直行した。
参拝自体は滞りなく終わったのだが、ひどく驚いた。

恐ろしく商売っ気がないのである。
寺に商売とは異論もあろうが、今日あたりも、京都のどこたらの神社で
お賽銭がなんぼやとかいうニュースが流れているし、賽銭が神社仏閣の
収入になっているのは間違いない。
そしてソレは、過度の儲け主義が露骨なのはいただけないが、
そうあるべきであると思う。

その観点から見るとオレの実家近くのJ寺は、
あきれるほど何もしていなかった。
一応申し訳程度に参道にて縁起達磨を販売していたが、
仮設テントよろしくブルーシートムキ出しで、
私服のバイトのねーちゃんが一人で店番をしていた。
「ようこそお参り」
と声をかけてはくれるが寒々しいことこの上ない。

本堂の両袖にも、お守りとおみくじを売っていたが、ここも同様、
バイトのにーちゃんが座っているだけ。

オレは信仰心が強いわけではなく、XX宗徒なわけでもない。
ただ、真言密教には関心があり、いくつかの不動霊場や
観音霊場を訪れ、朱印帳に記帳してもらったりもしている。
だから解るのだが、それらの寺は宣伝やらアピールやら
盛り上げ施策とういのかイベントアップに余念がなかった。

飾り物しかり、おみくじや絵馬を縛る柵を設けたり、
売店のねーちゃんは巫女のコスプレをしてたり、護摩祈祷の受け付けやら
去年のお守りや護符焼却（左義長）やら、
売店の棚にしてもお寺ならではの幕くらい付けてもよさそうなものだし、
お守りを買ったらその寺の名入りの袋に入れてくれたりする。
そんな袋一つでもなんだか捨てるに忍びない気がするものだ。

そもそもJ寺も、先ほど書いたが、その地区の観音霊場なのである。
小高い山の中腹にたっており、隣接するA山公園とは地続きで、
よく言えば一大パノラマ、立体曼荼羅さながらの様相なのだ。
J寺敷地内も、地形を利用した複雑な参拝ルートや
日本屈指の霊木を持っており、
本来ならば、本堂で参拝して終了・・・では済まない、
『真言宗の古刹』なのである。

なのに！うぅ・・・泣けてきた。
地元愛ではない。あまりの商売っ気のなさ、もったいなさに泣けてくる。
その度合いは、
「デビルマンという世界屈指の名作コンテンツ（漫画）を
名作映画にできなかった日本映画界を憂う」のと同等である。
監督の那須博之さんなんてバチがあったって、
映画公開の翌年に死んでしまった位だ。
ひどかったなぁ、あの叩かれ方は。
だからこの↓DVDは買わずにレンタルでいいと思います。
手天童子まで潰されたらかなわんからな。
　

という訳で、このJ寺を利用して、なんとかビジネスできないか
考えている。
信仰などなくても初詣に行ってしまうのが日本人の悲しいサガだ。
オレにプロデュースさせてもらえないものか？