Rhapsody Of Fire ラプソディ / Triumph Or Agony トライアンフ・オア・アゴニー

タワレコで50%オフだったので衝動買いしてしまった。
衝動買いとはいえそこはラプソ、一定のクオリティは間違いなかろう
と、競合キャメロットKAMELOTのゴースト・オペラGhost Opera
を押しのけての購入であった。

ラプソ                      キャメロット
　

実はキャメロットもそうとう迷ったのだが、
前作The Black Haloザ・ブラック・ヘイローのデキが
もう一つ血沸き肉踊り感に欠けていたため、
ラプソに踏み切ったのだった。2枚とも買えよ、とか言わないように！

ただ、キャメロットのザ・ブラック・ヘイローは血沸き肉踊り感よりも、
カーン（vo.）の情感溜めまくりそぼ濡れ唱法に振った、
とも言える作品であったから、単にオレの好みとは遠かったというだけだ。

そしてトライアンフ・オア・アゴニーである。
・・・・・・うぅーむ。
オレは聴きながら擁護の言葉を探してしまった。
そう、擁護が必要な内容であったのだ。

えーい！言ってしまえ！ぬるい！ヌルい！温ーい！

そこにはドーン・オブ・ヴィクトリーの、「鉈で大地を叩き割る様な重層感」や、
パワー・オブ・ザ・ドラゴン・フレイムの
「暗黒の天空、雷雨のドラゴンバトル・リングサイドかぶり付き観戦」
の様な緊張感などまるでなく、
まるっきりなく、からっきしなく、これっぽっちもなかった。

流れるのは、ミドルともスローともつかない凡庸な曲の数々・・・
それでも、ファビオ・リオーネ（vo.）は相変わらず劇的に熱唱しているし、
アレックス・ホルツワース先生（dr.）のドラミングも、
以前のような、鰻屋のうちわ的パタパタ感が払拭されていたし、
もしかしてこれは進化？
と思わせるものも無くはなかった。

だが、心躍るメロディが希薄なのだ。魂を揺さぶる根本が薄い。
魂を貫く芯がふにゃふにゃなのだ。
戦いを終えた戦士がおうちに帰ってジャージに着替えて木魚を叩いている
かの如きふにゃチン感なのだ。
魂ををー・・・って、瞬火のMCか。

とにかく、悶絶劇的冒険活劇をもとめてツルーっと行ってしまった。
実家から戻る車の中で聴いていたのだが、買った手前
1周で止めるのもけったくそが悪く、4周も聴いてしまった。
なのに何も耳に残ってないってどーゆーことよ？？

「王の為、国の為、山々の為、ドラゴンが飛び交う緑の谷を護る為、
For the king for the land for the mountains
for the green valleys where dragons fly
そして悪魔の神に打ち勝つ力の栄誉のため、
For the glory the power to win the black load
エメラルド・ソードを探し求めーる！
I will search for the emerald sword」～Emerald sword

きっとニュー戦士は、来るアルバムでのこんなバトルを控え、
エネルギーを蓄えているに違いない。
だとしても、魔界大決戦前に居眠りする様な怠惰な休憩だが。



かの名曲「エメラルド・ソード」は↑「シンフォニー・オブ・エンチャッテッド・ランド」に収録