『先義後利』を秘めつつも、その実ヘヴィメタと映画とエロにまみれる日々 修行が足ら~ん
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今日、仕事で、地図を見ながら歩いていた。
ある通りでのこと。
向かいから白髪のばばぁが歩いてきた。
よたよたである。
そのばばぁとすれ違った時、
「チャリーン」という音がした。
誰が聞いても間違えようのない、金を落とした音だ。
通りにはオレとばばぁしかいない。
落としたのはばばぁである。これも間違えようがない事だ。
オレの金になるわけでもないので
一瞥をくれて、地図に視線を戻した。
そのすぐ後にもう一度ばばぁを見ると、何かおかしい。
どうも、屈んだりなど、探しているそぶりがないのである。
先ほどと同じく、よたよたと歩いている。
オレはあまり深く考えずにそのままばばぁとすれ違った。
オレはそのまま5mほど歩いたが、どうも気になり、
・・・実は金が落ちていたら拾おうと思って・・・
振り返ってみた。
ばばぁの姿はない。
一応ソレを確認して、音がした場所に戻ってみた。
落ちていた。
100円玉であった。
*****
ここからが問題なんですね。
*****
オレは、落ちていたらその金を頂こうと思ってその場所に戻った。
しかしオレは、100円玉を拾い上げ、そのまま真っ直ぐに歩いたのだ。
ばばぁがまだソコにいるのではないかと思って。
ばばぁは居た。
公園の入り口のベンチに腰掛けて、
今しがた買ってきたと思われる煙草のカートンを開けていた。
オレは言った。
「おばちゃん、金落としたんちゃうか?」
100円玉を差し出した。
「あぁ・・・ありがとう」
*****
我ながら信じられない行為であった。
*****
そしてここからが問題Part 2なのである。
*****
ばばぁは言った。
「にぃちゃん、何という名前や?」
オレは言った。
「いや、名乗るほどでもない、ただの旅人です。
「なんでやねん!」
ばばぁとは思えぬスルドい突っ込みであった。
「え、あぁ、ジェリコっていうんやけど・・・」
「どんな字?」
「J・E・R・I・C・H・Oや。」
「ジェリチョとちゃうん?」
「ちゃうわ!これでジェリ“コ”って読むねん。」
「横文字わかれへん。ここに書いてぇや。」
ばばぁは懐からB4くらいの紙を取り出し、
オレに名前を書くように迫った。
書き終えたオレを見て、ばばぁはニコリと微笑んだ。
ばばぁの微笑みなどキモくて見てられない。
しかしその顔は、今しも死にそうに安らかだった。
そしてばばぁはB4の用紙をオレの目の前に広げた。
そこにはこうあった。
『遺言状』
オレは道端の100円と引き換えに、
5億円の遺産を手に入れる事となった。
あとはばばぁが死ぬのを待ち、5億円が手に入ったら
こんな糞ブログはすぐ辞める。
南の島へ行ってアイアン・メイデンでも聴きながら
焼き雀屋を開業する。
さようなら、みなさん。
さようなら、若社長。

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ある通りでのこと。
向かいから白髪のばばぁが歩いてきた。
よたよたである。
そのばばぁとすれ違った時、
「チャリーン」という音がした。
誰が聞いても間違えようのない、金を落とした音だ。
通りにはオレとばばぁしかいない。
落としたのはばばぁである。これも間違えようがない事だ。
オレの金になるわけでもないので
一瞥をくれて、地図に視線を戻した。
そのすぐ後にもう一度ばばぁを見ると、何かおかしい。
どうも、屈んだりなど、探しているそぶりがないのである。
先ほどと同じく、よたよたと歩いている。
オレはあまり深く考えずにそのままばばぁとすれ違った。
オレはそのまま5mほど歩いたが、どうも気になり、
・・・実は金が落ちていたら拾おうと思って・・・
振り返ってみた。
ばばぁの姿はない。
一応ソレを確認して、音がした場所に戻ってみた。
落ちていた。
100円玉であった。
*****
ここからが問題なんですね。
*****
オレは、落ちていたらその金を頂こうと思ってその場所に戻った。
しかしオレは、100円玉を拾い上げ、そのまま真っ直ぐに歩いたのだ。
ばばぁがまだソコにいるのではないかと思って。
ばばぁは居た。
公園の入り口のベンチに腰掛けて、
今しがた買ってきたと思われる煙草のカートンを開けていた。
オレは言った。
「おばちゃん、金落としたんちゃうか?」
100円玉を差し出した。
「あぁ・・・ありがとう」
*****
我ながら信じられない行為であった。
*****
そしてここからが問題Part 2なのである。
*****
ばばぁは言った。
「にぃちゃん、何という名前や?」
オレは言った。
「いや、名乗るほどでもない、ただの旅人です。
「なんでやねん!」
ばばぁとは思えぬスルドい突っ込みであった。
「え、あぁ、ジェリコっていうんやけど・・・」
「どんな字?」
「J・E・R・I・C・H・Oや。」
「ジェリチョとちゃうん?」
「ちゃうわ!これでジェリ“コ”って読むねん。」
「横文字わかれへん。ここに書いてぇや。」
ばばぁは懐からB4くらいの紙を取り出し、
オレに名前を書くように迫った。
書き終えたオレを見て、ばばぁはニコリと微笑んだ。
ばばぁの微笑みなどキモくて見てられない。
しかしその顔は、今しも死にそうに安らかだった。
そしてばばぁはB4の用紙をオレの目の前に広げた。
そこにはこうあった。
『遺言状』
オレは道端の100円と引き換えに、
5億円の遺産を手に入れる事となった。
あとはばばぁが死ぬのを待ち、5億円が手に入ったら
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